学校保健委員会

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10/17(金)【保健委員会】第4回学校保健委員会「心の健康教室」(1年生)

 

 10月17日(金)、第3回学校保健委員会として「心の健康教室」を実施しました。今回の学校保健委員会も生徒保健委員が事前の企画・準備を行い、生徒の力で学校保健委員会を運営しました。

 今回は今年度から本校に着任した スクールカウンセラー 岡田 松一 様をお招きし、「心の健康」 と「睡眠」をテーマとしてご講演いただきました。生徒の心と体の不調を防ぎ、安心して学校生活を送るために「心の健康教室」を1年生の2学期に実施しています。この学校保健委員会は学級活動の一環として行われ、中学校1年生の保健体育の「保健」で心の健康について学ぶ時期と連動させることで、教科を横断した学びの機会となるようにしています。

 

開会の言葉

 学校保健委員会のテーマと開催目的を確認するために、以下のように保健委員が内容を考え、発表をしました。

 「皆さんは、普段の生活で不安やストレスを感じることはありますか? 入学して、緊張しながら1学期を終え、2学期になって学校生活に慣れてきて緊張も取れてきたころだと思います。しかし、行事も立て続けにあり、忙しい毎日を送っていて、疲れやストレスを感じている人も多いのではないでしょうか。ストレスがたまって心が疲れると、体調も崩しやすくなってしまいます。心と体に不調がなく、元気に生活できるように予防をすることが大切です。今回の学校保健委員会で、心の健康についての理解を深める機会にしましょう。」

 

講師紹介

 事前に保健委員の生徒が講師にインタビューを行い、親しみやすいエピソードを交えながら紹介しました。保健委員からは「話しやすく相談しやすい存在」という声がありました。保健委員が講師紹介をしたことで、あたたかな雰囲気で会をスタートすることができました。

 

保健委員の発表

 1学期末に実施した睡眠調査では、平日と休日の睡眠習慣や睡眠の質についての実態が明らかになりました。集計には埼玉大学大学院生の協力を得ており、その結果を保健委員の生徒が分析し、発表しました。

・平日の就寝時間は「22時から23時台」が最も多く、さらに「23時から0時台」までを合わせると全体の約8割にのぼりました。0時以降に眠る生徒も一定数見られました。休日は夜型に傾き、「23時から0時台」が最多で、平日には少なかった0時以降の就寝者が増加しています。

・平日の起床時間は「6時から7時台」が中心で、通学時間に合わせた規則的な生活が多く見られました。しかし休日は「7時から9時台」に起床する生徒が約7割を占め、平日との間に1〜3時間の睡眠リズムのずれが生じているようです。これはいわゆる「社会的時差ぼけ」と呼ばれる状態で、体調不良や日中の集中力低下につながる可能性が心配です。

・睡眠の質については、「寝つきにくさ」を感じる生徒が全体の約4割にのぼりました。また、過去1か月の睡眠の状態を「悪い」または「とても悪い」と答えた生徒も約1割おり、自覚的な不調が一定程度存在することが分かりました。

講演と体験活動 

 心の不調に早く気づくことの大切さや、ストレスが体調や睡眠に与える影響について具体的な説明がありました。講演の間にミニ体験活動として、事前ワークで取り組んだ自身の睡眠記録を自分の睡眠を振り返る時間やリラクゼーション法(呼吸法)を体験する時間も設けました。

・睡眠には「ノンレム睡眠(深い眠り)」と「レム睡眠(浅い眠り)」があり、一般的にノンレム睡眠が約75%、レム睡眠が約25%の割合で構成されるとされています。ノンレム睡眠は身体の回復や成長に関わります。レム睡眠は脳の活動が活発になる一方で、夢を見ることが多く、精神の整理や熟睡感に重要な役割を果たします。

・スマートフォンやパソコンのブルーライトは、睡眠ホルモン「メラトニン」を抑制するため、入眠を妨げます。日中に適度な日光を浴び、夜は光を避ける生活リズムが大切です。また、寝る前に布団の中で長時間スマホを使用することは避けましょう。

・長時間寝たからといって必ずしも熟睡感が得られるわけではありません。短時間でもレム睡眠とノンレム睡眠がバランスよく訪れることで、十分な熟睡感を得られることがあります。

・社会的時差ぼけとは、平日と休日の睡眠リズムのずれにより、体内時計と社会生活の時間がずれてしまう現象です。海外旅行の時差ぼけと同じように、体内時計のリズムが乱れることで、日中の眠気や集中力の低下、体調不良などを引き起こすことがあります。

 

・睡眠日誌を活用した睡眠改善の手順について

 ■ 睡眠時間の振り返り

  ①2週間分の睡眠日誌(就寝時刻と起床時刻と睡眠時間)をつける。

  ②平日と休日の一日の平均睡眠時間を算出し、睡眠時間の差を比較する。

   例:平日7時間、休日9時間 → 差2時間。

  ③平日と休日の平均睡眠時間の就寝時刻と起床時刻から、睡眠の中心となる時刻(睡眠中央時刻)を求める。

   例:就寝23時~起床6時 → 総睡眠7時間 → 睡眠中央時刻はAM2時30分。

 ■ 就寝時刻の段階的調整

  ①平日と休日の睡眠時間の差を抑える。

  ②平日と休日の睡眠時間の差が2時間以内になるように調整する。

  ③睡眠中央時刻を軸に就寝・起床時間を整える。

 

 ・ストレスは「だるさ」「集中しにくさ」「気分の落ち込み」「イライラ」など、さまざまなサインとしてあらわれます。これらは個人差があり、気づきにくいこともありますが、「何となく元気が出ない」「いつもより眠れない・寝すぎてしまう」といった小さな変化も心の疲れのサインとして捉えることが大切です。

・質の良い睡眠は体の疲労回復だけでなく、精神の安定や学習効率の向上にもつながります。夢を見ることやレム睡眠の体験も、熟睡感を得る上で重要であり、睡眠の個人差を理解しながら自分に合った睡眠習慣を身につけることが推奨されます。

 

 

・心を落ち着かせる具体的な方法(リラクゼーション法)について

 これらは「眠れないときに役立つだけでなく、勉強前の集中力アップにもつながります。

 

  ■ 呼吸法:4秒かけて息を吸い、ゆっくり吐くことで体の緊張をほぐす方法。授業前や寝る前にも取り入れやすいです。

  ■マインドフルネス:過去や未来のことを考えすぎず、「今ここ」に意識を向ける練習です。雑念を減らすことで不安を和らげる効果があります。

  ■自律訓練法:手足の重さ・温かさに意識を向け、体と心をリラックスさせる方法。短時間でも集中力回復に役立ちます。

 

(呼吸法の体験前と体験後の違いについて感じたことを発表している様子↓)

・困ったときに話せる相手を持つことは、問題を解決するためだけでなく、心を軽くするきっかけにもなります。学校には相談窓口があり、話すだけで気持ちが整う場合もあります。小さな悩みこそ、早めに話してほしいです。

 

感想(生徒・教職員)

【生徒の声①】「自分の睡眠リズムを見直すきっかけに」

 今回の保健委員の発表を通して、平日と休日の睡眠時間の差が大きいことに気づきました。休日に夜更かしをして朝寝坊することが、体内時計を乱し、社会的時差ぼけにつながるという話が印象に残りました。これからは、休日でも平日とあまり差が出ないように起きる時間をそろえ、朝の光を浴びるようにしたいと思います。少しずつでも生活リズムを整えて、すっきり目覚められる日を増やしたいです。

 

【生徒の声②】「睡眠の“質”を意識するようになった」

 これまで「たくさん寝ればいい」と思っていましたが、「睡眠の質」や「睡眠の安定」が大切だと知りました。特に、就寝・起床の中央値がずれていると疲れが取れにくいという話が印象的でした。夜はスマホを早めに手放し、寝る前にリラックスできるよう呼吸を整えたり、部屋の明かりを少し落としたりする工夫をしてみたいです。

【生徒の声③】「よい眠りは心の健康にもつながる」

 眠ることは体を休めるだけでなく、気持ちを安定させるためにも大切だと学びました。眠れないときには、心の状態が影響している場合もあることを知り、自分の心のサインにも気づけるようになりたいと思いました。これからは、夜更かしせずに寝る時間を決めて、朝気持ちよくスタートできるような生活を心がけたいです。

 

【生徒の声④】「時間の使い方を“眠り”から考えるようになった」

 これまで私は「寝る時間がもったいない」と思って、夜遅くまで動画を見たり、勉強をしたりしていました。でも、“社会的時差ぼけ”という言葉を知り、自分の生活がその状態に近いことに気づきました。休日に昼まで寝てしまうのは、実は体が疲れているサインだったのかもしれません。最近は、寝る時間を削るよりも、眠ることで次の日を充実させる方が効率的だと考えるようになりました。これからは、「睡眠も自分の時間の一部」として大切にしたいです。

 

【教職員の声①】「良い眠り”が心と体を整えることを実感して」

 生徒の皆さんと一緒に睡眠記録をつけてみました。すると、平日と休日で睡眠中央時刻がほとんど変わっていないことに気づきました。以前は休日に10時や11時まで寝てしまうことがあり、たくさん寝たのにすっきりしないと感じていたのですが、最近は平日も休日も朝7時ごろに起きるようにしています。そのおかげか、睡眠時間が短めでも朝の目覚めがすっきりしていて、1日のスタートが軽やかになった気がします。今回の講演で「睡眠中央時刻が安定していること」が、心身のリズムを整える鍵だとわかり、とても納得できました。
 また、講演では「睡眠時間の不足が日中の集中力や感情にも影響する」というお話もあり、睡眠と心のつながりを改めて実感しました。良い睡眠は、心を落ち着け、前向きな気持ちを保つためにも欠かせないものです。附属中の皆さんにも、ぜひ自分のリズムを整えながら、質のよい眠りを続けてほしいと思います。

 

 生徒の生活習慣を整えたり、心の健康を保持増進したりするためには、学校だけでなく、家庭での見守りや声掛けが大変重要です。今回のこの記事をきっかけに、ご家庭でも会話のネタにしていただき、情報共有をしていただければ幸いです。今後も学校と保護者が連携し、生徒の健やかな成長を支えていけるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。

 

10/10(金)【保健委員会】第3回学校保健委員会「薬物乱用防止教室」

 10月10日(金)、第3回学校保健委員会として「薬物乱用防止教室」を実施しました。埼玉県の公立学校では、この教室を毎年行うことが定められており、附属中学校でもさまざまな職種や立場の方からお話をいただき、多角的な視点で学ぶ機会を大切にしています。今回の学校保健委員会も生徒保健委員が事前の企画・準備を行い、生徒の力で学校保健委員会を運営しました。

 今年度は新たな試みとして、東京税関広報広聴室 広報広聴専門官 及川恒平様と碇舞美様をお招きし、税関の役割と薬物乱用防止について学ぶ機会としました。また、指導助言者として、本校学校薬剤師の金子裕子様にもご参加いただきました。講演では、映像や具体的な事例を交えながら、不正薬物の危険性と税関の仕事が分かりやすくお話頂きました。「税関とはどんなところか知っていますか?」という問いかけから始まり、生徒が関心を持って聞ける雰囲気で進行されました。

 生徒保健委員による司会のもと、①生徒保健委員の発表、②ご講演とミニクイズ、③生徒・保護者・教職員による感想発表、④学校薬剤師指導講評 の順に実施しました。

 

生徒保健委員の発表

 これまで私たちは薬物乱用防止教室を通して、さまざまな体験活動や学習を重ねてきました。今日は、その内容を振り返りながら、改めて自分たちの生活に生かしていくきっかけにしたいと思います。

 昨年の体験活動でSNSやネット広告を通じて「飲むだけで痩せる」「簡単に稼げる」といった甘い誘いが広がっている現状を学びました。情報の裏には健康被害や犯罪への関与といった危険が潜んでおり、影響力のある発信者の言葉であっても、うのみにせず信頼できる大人に相談することの大切さを確認しました。

 薬物そのものについては、大麻、覚醒剤、MDMAなどの危険性を学びました。「一度だけなら大丈夫」と思って手を出すと、体や脳に深刻な影響を与え、依存によって自分ではやめられなくなる危険があります。海外では合法とされる場面があっても、日本では所持や使用自体が犯罪であり、知らずに関わった場合でも処罰の対象になります。将来、海外に行く機会がある生徒もいるため、正しい知識を持つことが重要です。

 また、アルコールやたばこも未成年にとっては健康を損なうだけでなく、薬物乱用の入口になる危険があることを学びました。早い段階から使用を始めるほど依存や将来のトラブルにつながりやすく、軽い気持ちで関わらない判断力が求められます。

 

(保健委員の発表の際に使用したおたよりが投影されたスライド↓)

 さらに近年問題になっているのが、いわゆる「闇バイト」です。「高収入」「誰でもできる」などの誘い文句で若者を犯罪に巻き込む手口が増えています。少しでも不審だと感じたときは、一人で判断せず家族や先生、警察などに相談することが自分を守る方法であると理解しました。

 これまでの学びを通して大切だと感じたのは、正しい情報を見極める力と、困ったときに相談できる環境です。「自分は大丈夫」と思い込むのではなく、周囲とつながりながら安全に生活する意識を持つことが、トラブルを防ぐ第一歩となります。

 

講師による講演

■ 税関の基本的な役割

 日本は多くの国々と貿易を行っており、食料品や衣類、原料や工業製品などさまざまなものが輸出入されています。税関は、これらの品物が正しく取り扱われているか確認し、必要に応じて税金をかけたり、違法な物品がないか検査したりする国の機関です。税関の仕事は大きく「税に関する業務」と「取り締まりに関する業務」に分かれています。

 

 「税に関する業務」

 輸入品にかかる税金(関税)を適切に徴収しています。これは国の収入に関わるだけでなく、国内産業を守る役割も果たしています。例えば、外国産の食品が安すぎると国内の生産者が不利になるため、価格差を調整する目的で関税が課されます。これにより、輸入品と国産品の間で適切な競争が保たれています。

 「取り締まり業務」

 安全保障や国民の健康を守ることです。空港や港では、麻薬や拳銃、偽ブランド品、絶滅危惧種など、法律で禁止されている物が持ち込まれていないか厳しくチェックします。税関職員だけでなく、探知機や大型のX線検査装置、海上・陸上パトロールなど、さまざまな方法で常に監視が行われています。貨物や手荷物の検査に加え、輸出入時の書類確認(通関)も重要な業務の一つです。現在では多くの処理がコンピューター化され、効率的かつ正確な対応が可能になっています。

 

(生徒のワークシート一例:簡潔にわかりやすくまとめることができています↓)

 

■ 密輸の実例と探知の方法

 海外からの旅行者のスーツケースの二重底に覚醒剤が隠されていたケースや、帰国者が体に金の塊を貼り付けていた事例など、驚くような方法が実際に摘発されています。ギターケースやお土産品に隠す手口もあり、年齢や国籍に関係なく、誰もが巻き込まれる可能性があります。

 こうした密輸を見抜くために活躍しているのが、麻薬探知犬です。匂いを嗅ぎ分ける特別訓練を受けており、怪しい物があると座って知らせる習性があります。ハンドラー(指導員)との信頼関係も重要で、空港や港での検査に欠かせない存在です。さらに、大型X線検査装置や金属探知機などの機械も併用され、不正な持ち込みを未然に防いでいます。

 

■ 密輸クイズ

(まず周りと話し合い、自分の考えた回答の際に手を挙げました。↓)

 

■ 薬物の恐ろしさと生徒へのメッセージ

 薬物は一度でも使用すると依存につながり、心と体の両方を深く傷つけます。本人だけでなく、家族や友人など周囲の人々にも大きな悲しみや迷惑を与えます。自分の未来、そして周りの人を守るために、薬物には絶対に近づかないと約束してください。

 薬物を「知らないうちに渡される」「SNSなどを通じて誘われる」「断れない状況になる」など、身近に危険性もあります。怪しい誘いがあったり、友人が巻き込まれそうなときは、一人で抱え込まず、すぐに大人に相談することが大切です。

 誘惑を断る勇気や、危険から距離を置く判断力を持つことが、自分と周囲を守ることにつながります。「もしものときに相談できる大人がいるか」「不安な情報を一人で抱え込まないか」など、家庭と学校で見守ることも大切です。

 

 

生徒感想

【生徒の声①】「1回でも危険という気づきと決意」

 クイズも交えたお話で楽しみながら学ぶことができ、特にオーバードーズや「1回くらいなら大丈夫」という考えが誤りであることを強く実感しました。市販薬の過剰摂取でも心身に深刻な影響が出ると知り、自分や周囲が薬物に関わりそうな場面では逃げたり相談したりして絶対に手を出さないようにしたいと思いました。薬物依存は一度きりのつもりでも抜け出せなくなると聞き、自分の将来を守るために正しい判断を心がけたいと感じました。

 

【生徒の声②】「税関の役割と身近さへの実感」

 今回の講演で、税関が関税だけではなく密輸の取り締まりや国民の安全を守る重要な仕事をしていると知りました。密輸の方法は巧妙で、一見では薬物と気づけないものも多く、知らないうちに巻き込まれる危険もあると感じました。若者の検挙が増えていることや、SNS・通販サイト・闇バイトなどを通じて薬物が身近になっている現状にも驚きました。クイズや実例が交えられていたことで、自分たちの生活と関係のある問題だと実感し、もし危険を感じたときは冷静に断れる判断力を持ちたいと思いました。

 

【生徒の声③】「正しい知識と社会全体で防ぐ意識」

 これまで薬物は遠い世界の話だと思っていましたが、10代や20代の乱用が増えていると聞き、自分も例外ではないと感じました。医療用大麻や合法化の話題も、安全だからではなく犯罪組織対策であるという説明が印象に残りました。依存性・耐性・フラッシュバックなどの恐ろしさを知り、興味本位での使用が命取りになると理解しました。税関や警察だけに任せるのではなく、私たちも正しい情報を知り、誘われたときに断れる強い意志と相談できる環境を持つことが大切だと思いました。今回の学びを周りの人にも伝え、薬物のない社会づくりに役立てたいです。

 

 

保護者感想

【保護者の声①】「早期教育の重要性と職業理解の広がり」

 子どもの身近にも薬物の危険があることを改めて知り、早い段階から正しい知識を伝える教育の大切さを感じました。税関の役割や空港での仕事についても詳しく知ることができ、とても興味深かったです。実際のお話を聞くことで、職業として関心を持った生徒もいるのではないかと思います。親としても、家庭で相談しやすい雰囲気づくりを心がけたいと感じました。

 

【保護者の声②】「正しい情報の共有と家庭での支えの大切さ」

 子どもたちと同じ場で講演を聞き、危険薬物やオーバードーズの実態を共有できたことに意義を感じました。最近では芸能人が留学先で大麻に関与して逮捕されたニュースもあり、将来海外に出る可能性のある子どもたちには特に正しい知識が必要だと思います。親元を離れる前に、このような機会で正しい情報に触れられて良かったと感じました。家庭でも引き続き、何でも話し合える環境を整えていきたいと思います。

 

教職員感想

【教職員の声①】「実例に基づく学びと進路・教科への広がり」

 普段接する機会のない税関職員の方からお話を伺うことができ、とても新鮮で有意義な経験となりました。実際の密輸事例を用いた説明は説得力があり、生徒にも強く印象に残ったと思います。税関の仕事が関税だけでなく、日本の安心・安全を守る重要な役割を担っていることも理解でき、社会科や進路学習にもつながる学びになりました。
また、我々が子どもの頃とは薬物を取り巻く環境が大きく変化しているため、大人も一緒に聞くことで指導に必要な知識のアップデートになると感じました。生徒からの質問コーナーが時間の都合で実施できなかったのは少し残念でしたが、今後は麻薬探知犬のデモンストレーションなども含め、さらに学びを深める機会があるとよいと思いました。

 

【教職員の声②】「断り方・危機意識・家庭連携の重要性」

 「合法の国があるのは安全だからではなく、犯罪組織の資金源を断つため」という説明は非常に納得感があり、生徒への指導にも活かせる視点だと感じました。大学進学などで環境が変わった際、もし薬物を勧められた場合への“断り方の具体例”を提示していただいたのも実践的で心構えにつながる内容でした。
また、SNSの発達により、以前よりも薬物が手に入りやすい現状があることも改めて認識しました。薬物そのものの危険性に加え、勧誘・購入サイト・闇バイトなどに巻き込まれないための指導も重要であると痛感しました。今回の学びを通して、生徒だけでなく保護者・教職員も含めた連携の必要性を強く感じました。

 

学校薬剤師指導講評

 ご講演とクイズを通して、薬物に関する知識を楽しく学ぶことができました。「オーバードーズ(市販薬などの過量服薬)」について注意喚起がありましたので、少し薬剤師の視点から、オーバードーズについてお話します。

 オーバードーズは危険ドラッグと同じように心身に深刻な影響を与え、法律上も厳しく扱われるケースがあります。背景として、居場所のなさや孤独感、不安などを抱えた若者が安易に手を出してしまうことがあると言われています。「一度だけなら大丈夫」という考えは非常に危険で、依存や身体的被害につながります。大麻などと同様に繰り返し使用してしまい、最悪の場合は命を落とすこともあります。

 また、市販薬も大量に購入することは法律で制限されていますが、複数の店を回るなどして入手しようとする例もあります。しかし、そうした行動自体が危険や問題行動につながります。絶対にそのようなことはやめてほしいです。今の中学生は多感な時期で悩みやストレスを抱えることもあるが、薬に頼るのではなく、家族・先生・友人に相談することが大切です。

 最後に、「心が疲れたとき」「楽しそうだから」という理由で薬に興味を持たないでほしいです。逃げ道として薬を選ばず、自分の将来や命を大切にしてほしいです。

 

 薬物や危険な誘いから生徒を守るためには、学校での学びだけでなく、家庭での見守りと声かけが大変重要です。今回の薬物乱用防止教室をきっかけに、ご家庭でも日々の会話や情報への注意を共有していただければ幸いです。今後も学校と保護者が連携し、生徒の安全と健やかな成長を支えていけるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。

 学校保健委員会にご参加いただいた保護者の皆様、日頃より深いご理解とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。

 

 

07/18(金)【保健委員会】第2回学校保健委員会「中高合同救急法講習会(2年保健委員+部活動代表者)」

 

 本校の特色の1つは、高校生と一緒の敷地内で生活していることがあげられます。中高生が一緒に保健に関する取り組みを通して、交流できる機会を作れないものか・・・という思いから、全日制養護教諭と附属中養護教諭が連携し、中高合同学校保健委員会「救急法講習会」を実施しています。毎年1学期の終業式の日に救命救急法と熱中症対策について中高生が一緒に学び、スキルを身に付ける機会を設けています。参加者は 全日制生徒(各運動部から1名、救命講習班の保健委員12名)と 附属中生徒(各部活動から1名、2学年保健委員6名)です。

 今年度は、全日制養護教諭と附属中養護教諭が講師となり、シミュレーション訓練を取り入れた講習会を計画し、本番さながらの実践的な講習会を行うことが出来ました。

 今年度は嬉しいことに、一貫生(附属中を卒業した高校1年生)も参加しており、元附属中保健委員の先輩が司会者となり、講習会の運営に協力してもらうことが出来ました。

 

 〇内容〇

 ①救急法実技講習 60分  指導者:附属中養護教諭

 ②熱中症の予防と対応 30分  指導者:全日制養護教諭

  

〔①救急法実技講習〕

 「2023年12月、さいたま市の中学校に通う中学生が、学校近くの商業施設を訪れていた際、駐輪場で子どもを連れた女性が倒れるところを目にしました。その中学生はすぐさま救助の行動をとりました。さて、みなさんならどのような行動をとることができますか?」という問いかけから講習会をスタートしました。

 「とりあえず声をかけてみる」

 「119番通報する」

 「AEDを持ってきてくださいと言う」

 「安全な場所に移動させる」            等、今自分にできることを答えてくれました。

 

 さいたま市の中学生は女性に駆け寄り意識がないことを知り、すぐさま消防に通報しました。そして、次に行動したのがAEDを持ってくることでした。自分の学校の校門にAEDが設置されていると知っていた生徒たちは250m離れた中学校の校門まで走り、AEDを抱えて駐輪場に戻りました。そして、居合わせた大人がAEDを装着しました。

 「プライベートでこのような場面に遭遇した時、部活動中に仲間の様子がいつもと違う時等、今回この講習会に参加するあなたたちも勇気ある行動をとれるようになって欲しい」と伝え、実技講習をスタートさせました。

  1人1体人形を目の前に、一次救命処置の流れを声に出して、身体をつかって覚えていきました。

「人が倒れています!」

「周囲の安全よし」

「もしもし大丈夫ですか?」×3

「だれか助けてください!人が倒れています」

「あなた、119番通報をしてください」「あなた、AEDを持ってきてください」

「呼吸の確認 1・2・3・4・5・6 普段通りの呼吸なし」

「胸骨圧迫開始」 ※胸骨圧迫30回

  

 

 AED使用について、ポイントを学んでから実際に音声にあわせてパットを貼る練習をしました。

 ・パッドの種類について:未就学児用パッド、小学生~大人用パッドがある。

 ・電気ショックについて:ボタンを押すタイプのAED、オートショックAEDがある。

 ・貼る際の注意点:プライバシーを可能な限り守りながら対応、AEDの音が聞き取れるように周りを静かにさせる。

 

 AEDを貼っている最中も胸骨圧迫を続けることが大切です。

 ショックボタンを押した後にすぐに胸骨圧迫を再開することが大切です。

  

〔②熱中症の予防と対応〕

熱中症の予防① 水分塩分補給

 水分補給のタイミングは、

  〇運動の前後

  〇運動中は30分毎

  〇授業の合間

 

 

熱中症の予防② 衣服の工夫

 〇帽子や日傘で直射日光をカットする

 〇通気性の良い服を着る

 〇明るい色の服を着る

 ☆防具を付けるスポーツは、着用しているものを適宜緩めるなどして熱を逃がす

 

 

 

熱中症予防③ 生活習慣を整える

 〇バランスの良い食事

  (特に朝ごはんは絶対に抜かない)

  ※お味噌汁は、水分と塩分を同時に摂れるため朝食にオススメ!

 〇十分な睡眠

 

 

 

〔参加した生徒の感想〕

 ~附属中生徒~

 ・AEDで心電図を解析できたり、自動で電気ショックを流すか判断してくれたりすることは知らなかったので、クラスの人にも伝えようと思います。胸骨圧迫をするときは思ったより強い力が必要で、確かに数人で救助する必要があるなと実感しました。部活中でなくても下校中も熱中症になる可能性はあるので、気温にあった服装や水分補給を心がけたいです。

 ・AEDや熱中症についての新しい知識を得ることができて良かったと思いました。また、自分は家の近くにあるAEDの位置を把握できていないので、それも把握するきっかけにもなりました。今日のこの講習で知ったことを生かし、熱中症や意識がなくなって危ない人がいたら、まわりを導けるようにしたいです。

 ・大事なのは胸骨圧迫やAEDの装着だけでなく、日ごろから対策や予防をすること、倒れている人がいた時は冷静な行動をとることが大事だと分かりました。

 

 ~全日制生徒~

 ・マネージャーとして、選手に対してできることがまた増えたと思うので、この会に参加出来て良かったです。

 ・一度中学校の時に救急法を学んだが不安だったので、今回学べてよかったです。心肺蘇生の際には、少しでも助かる確率を上げるために声をだし、周りと協力することが大事だと思いました。

 ・実際の救命現場の音声や具体例などを見て、一気に救急救命という事柄が身近になったように感じました。これから本格的に暑くなってきて体調管理をするだけではどうにもならない体調不良もたくさんあると思うので、自分が習ったことをみんなに伝え、部活の仲間全員が実行できるようにしたいです。

 

 川口市立高校と附属中学校は毎年7月は救急法スキル強化月間です。実は中高の全教職員が今年も7月1日~7月3日の3日間、救急法講習会で訓練をしました。生徒も教職員も一緒の時期に救急法を学び、校内全体で意識を高めることができています。

 

 教職員役、生徒役等の役割札を首からかけて、それぞれ与えられた役を演じました。

 教職員も真剣に、緊張感を持ちながら傷病者発生の場面を想定して訓練しています。

 中高の教職員もシミュレーション訓練を取り入れ、この講習会でも本番に近い形で実践的な講習会を行うことが出来ました。この講習会も毎年、全日制養護教諭と附属中養護教諭が連携して計画・実施しています。

 

 今回の第2回学校保健委員会「中高合同救急法講習会」を通じて、もしものときに落ち着いて行動するための知識と技術を学ぶことができました。日ごろから自分の体調に目を向け、こまめな水分補給や適切な休憩を心がけることも、命を守る大切な行動のひとつです。これからの季節、熱中症にも十分注意しながら、自分自身や周囲の人の健康と安全を守る意識を高めていってほしいと思います。

 

 

07/04(金)【保健委員会】第1回学校保健委員会「食育教室」③~参加者の声(感想)~

 こちらの記事は

07/04(金)【保健委員会】第1回学校保健委員会「食育教室」②~専門家のご講演・体験活動~

の続きです。

+α 情報 保健委員の発表の際に、新キャラクター「なすっち」の発表がありました。

 

生徒感想

【生徒の声①】「正しく食べて、健康的にダイエット」

西尾先生の講演で「食べるダイエット」という考え方を知り、衝撃を受けました。これまで、ダイエットは食べないことだと思っていましたが、必要な栄養素をきちんととることで、かえって健康的に痩せられるということを学びました。特にお菓子を食べながら炭水化物を制限するような偏った食生活は、体に良くないとわかり、自分の食習慣を見直す良い機会になりました。

 

 

【生徒の声②】「睡眠と成績の関係に驚き!」

講演の中で、睡眠時間がしっかり取れている方が成績が良くなる、という話がとても印象に残りました。私はこれまで、テスト前は睡眠を削って勉強することが正解だと思っていたので、驚きました。これからは、集中力を高めるためにも、まずは睡眠を大切にしたいと思います。お話が理科Ⅱの授業内容と重なっていたこともあり、興味を持って聞くことができました。

 

 

【生徒の声③】「家族の支えに感謝、自分も行動を」

体験活動でスープとおにぎりのメニューを考えてみたら、自分の考えた献立ではビタミンや鉄分がほとんど摂れないことに気づきました。毎日、栄養バランスを考えてご飯を作ってくれる母のすごさを実感し、感謝の気持ちが湧いてきました。これからは、食事の準備を手伝ったり、家族と一緒に健康的な献立を考えたりして、家庭での食生活にもっと関わっていきたいと思います。

 

【生徒の声④】「附属中だからこそ、意識したい健康管理」

附属中は給食がなく、歯みがきの時間もありません。そのため、一人ひとりが健康への意識を持つことが大切だと改めて感じました。保健委員の発表から、自分の生活を見直すきっかけにもなりました。歯みがきの習慣やカルシウム・ビタミンの不足、夜更かしなど…忙しい中でもできることから改善し、自分自身の健康を守っていきたいです。

 

【生徒の声⑤】「楽しく学べた!今すぐできることから実践」

講演ではキャラクターやスライドを使った説明が分かりやすく、楽しみながら多くの学びを得ることができました。保健委員の発表や体験活動も、現状を知るだけでなく、自分にできることを考えるよいきっかけになりました。中学生の今こそが成長に必要な時期。日々の食事や生活習慣を大切にし、今日学んだことを少しずつ実践に移していきたいです。

 

保護者の感想

【保護者の声①】「親子で学ぶ時間が家庭の会話と行動を変えるきっかけに」

子どもが興味を持って真剣に講演を聞いている姿に驚き、私自身もそれに応えたいと思いました。栄養について、親の私も新たな学びが多く、大変勉強になりました。親子で同じ時間を共有できたことが、家庭の会話や意識の変化につながっています。

子どもが「ジュースより牛乳」「おやつに小魚アーモンド」と行動に変化が見られ、専門家の話は子どもの心にも響いていると実感しました。

また、保健委員の皆さんの堂々とした発表にも感動しました。入学して間もない生徒たちが、自主的に行動している姿に頼もしさを感じました。

 

【保護者の声②】「『食』は成長の土台 家庭でもできることを少しずつ」

中学生のこの時期が将来の健康にとっていかに大切かを、改めて深く考える機会となりました。炭水化物が多めになりがちな家庭の食事を見直すきっかけにもなり、スープとおにぎりの取り組みを家でも始めようと思います。

とはいえ、毎日のお弁当づくりには限界があり、学食など学校のサポートもあると嬉しいです。手軽にできるメニューの具体例なども参考になり、「完璧を目指さず、できることから」という考えに救われました。

娘と一緒にスープの具材を考えながら、栄養バランスを意識する良い習慣が始まりそうです。

 

 

【保護者の声③】「専門的な内容もわかりやすく、心に残る講演でした」

西尾先生の講演は、専門的な内容を図解や具体例でとても分かりやすく伝えてくださり、保護者としても知識を深めることができました。脂質が脳に関わること、DHA・EPAや抗酸化作用の働きなど、理論と実生活がつながる内容が多く、学びの多い時間でした。

子どもたちが不足しがちな栄養素とその影響についても知り、質の良い食事を心がけようと再認識しました。

また、保健委員の発表がしっかりしていて、日頃の活動の様子がよく伝わりました。体験活動の時間も非常に有意義で、他の保護者の感想を聞けたことも参考になりました。

 

【保護者の声④】「お弁当生活の悩みと向き合うきっかけに」

給食がないことで、家庭の負担が大きく、栄養バランスが取れているか不安が常にありました。今回の講演で、栄養素の組み合わせや簡単な補食の工夫を学ぶことができ、お弁当にも取り入れてみようという前向きな気持ちになれました。

「サバ缶をストックする」「スープに工夫をする」など、すぐに実践できそうな工夫も紹介していただき、実用的でした。

保護者としては、時々でもよいので学食の活用や調理実習など、学校と家庭で協力できる仕組みがあるとより安心です。保護者会での声も大変参考になりました。

 

【保護者の声⑤】「日々の食事の意味を見直すきっかけに」

これまで漠然と「栄養バランスが大切」と思っていたものの、講演を通じてその背景や理由が明確になり、子どもにも伝えやすくなりました。

「睡眠時間を削って勉強するより、きちんと寝た方が成果が出る」といった言葉も説得力があり、親の声かけにも自信を持てるようになりました。

食育授業→家庭科の調理実習→講演→スプおにプロジェクトという流れも非常に自然で、学びが連続している点に学校の工夫を感じます。

「お弁当はただ作るもの」ではなく、「子どもの健康を支えるもの」と再認識できた、とても意義のある時間でした。

 

大学院生・教職員の感想

【大学院生の声】「学びを即生かしている附属中生は素晴らしい」

・今回体験活動をさせていただいて、とても楽しかったです。一人一人が調理実習や講演の内容を生かして、体験活動に取り組んでいる姿がとても印象的でした。ひとりひとりが自分事として考えており、プロジェクト期間の実践がとても待ち遠しいと思っていました。実際、プロジェクト期間に巡回し、お昼の状況を見させてもらいましたが、具だくさんのスープを持ってきている生徒が多く、西尾先生の講義や調理実習での学びを生かしている姿が見られてとても嬉しかったです。健康な食生活は、学校生活の土台となるものです。これからも学びを生かして、元気に学校生活を過ごしてください。

 

 

 

【教職員の声】「我が子への食を考えるきっかけに」

・西尾先生の講演は分かりやすく、楽しく、あっという間でした。娘がぽっちゃりしているので、炭水化物はご飯で摂るようすすめました。今日、生徒が「今日のお弁当自分で作ってきた!」と声をかけてくれました。素晴らしい取り組みです。

 

 

 

指導講評 新井 朋子教頭

 ご多用の中、保護者の皆様にご来場いただき、誠にありがとうございました。参加希望の問い合わせが多く寄せられ、皆様の関心の高さを大変うれしく感じております。

 埼玉大学の西尾尚美先生には、今年度も引き続きご指導をいただき、感謝申し上げます。本校の健康教育における大きな支えとなっており、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 大学院生の中田さんには体験活動の企画を、保健委員の生徒の皆さんには準備や進行、発表を通して、素晴らしい会の運営をしていただきました。生徒が主体となって健康への関心を高めていることに、本校の特色と力強さを感じました。

  私は本校へ着任し、給食がないことに少し不安を覚えましたが、西尾先生のご助言や保健委員の取組を知り、安心できました。それでも今後も、生徒がしっかりと栄養を摂り、食や睡眠を生活の優先順位に置くことの大切さを伝え続けていきたいと考えています。

 近年、社会全体において「ルッキズム(外見重視)」の傾向が強まり、思春期にある生徒の皆さんも、「ご飯をたくさん食べること」に抵抗を感じる場面があるかもしれません。しかし、成長期の今こそ、正しい知識に基づいて、しっかり食べることが大切です。

 本日の講演では「睡眠」についても触れられました。食と睡眠は、学校生活を健やかに送るための基盤です。これらを生活の優先順位として意識し、自分自身の健康のために決断し、実践していく力を、附属中の皆さんにはぜひ身につけてほしいと思います。

 また、しっかり食べるためには、健康な歯が欠かせません。海外ではむし歯になる前に予防的に歯科を受診する習慣がありますが、日本では症状が出てから通う傾向が強いといわれています。私自身も近年、口の健康への意識を改め、忙しくても定期的に歯科を受診し、毎日3回の歯みがきとフロスを欠かさないようにしています。

  食や睡眠を大切にすることは、ご家庭でもすでに意識して取り組んでいただいていることと思いますが、本日ご参加いただいた保護者の皆様には、今回の内容をぜひご家庭に持ち帰っていただき、生活の中で一層実践を深めていただければ幸いです。

 大切な生徒たちが、これからも元気に過ごせるよう、大人も子どもも一緒に、食・睡眠・歯みがきへの意識を高めていきましょう。本日はありがとうございました。

 

 

 

おわりに

 今回の学校保健委員会では、生徒自身が「自分の食」や「歯みがきや睡眠等の生活習慣」について深く考え、発信する力を高めるとともに、専門的な知識を講演で学ぶことで、より具体的な行動につなげるヒントを得ることができました。

食生活は毎日の積み重ねによって形づくられます。完璧を求める必要はありませんが、小さな意識の変化が健康な未来への一歩になります。今後も、学校・家庭・地域が連携して、生徒たちの健康を育んでまいります。今後も本校の学校保健活動のご理解とご協力の程、宜しくお願い致します。 

 

 

07/04(金)【保健委員会】第1回学校保健委員会「食育教室」②~専門家のご講演・体験活動~

 こちらの記事は

07/04(金)【保健委員会】第1回学校保健委員会「食育教室」①~保健委員の発表~

の続きです。

 

~専門家のご講演~

テーマ:「中学生の生活習慣や栄養摂取状況が大人になってからの健康に及ぼす影響について」

    1年生:~親子で成長期に必要な栄養について考えよう~

 2・3年生:~栄養摂取状況調査の結果から考えよう~

 

 埼玉大学教育学部 准教授 西尾尚美 先生を講師にお迎えし、「成長期の食と身体のつながり」を科学的かつわかりやすく解説いただきました。

 

 

1.成長期の体の中で何が起こっているのか

中学生の成長は「骨」「筋肉」「血液」「ホルモン」「免疫」「脳」など多方面で進行しており、それぞれの成長に栄養素が深く関わっています。

● 骨の成長

思春期は骨の「貯金」ができる唯一の時期。
この時期に蓄えられたカルシウムは、将来の骨粗しょう症予防に直結。
カルシウムだけでなく、「タンパク質」「ビタミンD」「マグネシウム」「日光浴」も骨づくりには重要。


● 免疫機能のピーク

胸腺が大きく働くのは中学生のうち。
感染症やアレルギーから身を守る力を育てるためにも、日常の食生活が基礎となる。


● ホルモンと性の成長

性ホルモンの材料は「コレステロール」など脂質がベース。
急激な変化に体が追いつかず不調を感じることもあるため、栄養による土台づくりが欠かせない。


● 脳の発達

思春期の脳では、不要な神経回路を削ぎ落とし、必要なものを強化する「選別と整理」が進行。
糖質・脂質・ビタミンB群が神経の維持と情報伝達に不可欠。

 

 

2.食事の基礎知識と食品の分類

西尾先生は「栄養素」からだけでなく、「食品」から食事を考える重要性も強調されました。

 

● 五大栄養素とその働き

炭水化物(糖質):脳と体のエネルギー源
脂質:細胞膜やホルモンの材料、エネルギー源
タンパク質:筋肉・臓器・ホルモン・免疫物質の材料
ビタミン・ミネラル:代謝を助ける、骨や血液の材料


● 六つの食品群で考える食事

体をつくるもと(肉・魚・卵・大豆)
骨や血をつくるもと(牛乳・小魚・海藻・野菜)
エネルギーになるもと(ごはん・パン・油)
調子を整えるもと(緑黄色野菜・果物)
食物繊維・腸内環境の調整(キノコ・こんにゃく)
その他:おやつ・嗜好品(工夫して付き合う)

 

 

3.時間栄養学の考え方

「何を食べるか」と同じくらい「いつ食べるか」が重要であるという、**時間栄養学**の視点を紹介してくださりました。

● 朝食の大切さ

体内時計のリセット
血糖値・集中力の安定
朝食を抜くと「夜に食べすぎ」「脂肪が蓄積しやすくなる」


● 夜食・遅い夕食の影響

睡眠の質を下げる
成長ホルモンの分泌が妨げられる
脂肪合成が進みやすい時間帯なので注意

 

 

4.間食・完食(補食)の意義

思春期は胃腸の容量とエネルギー消費量のバランスが合わず、3食では足りないこともあるというお話をしてくださりました。

● 正しい間食とは

おにぎり、ナッツ、ゆで卵、乳製品、フルーツなど
「お腹がすく前に」「エネルギーと栄養を補う意識で」
スナック菓子や清涼飲料の取りすぎには注意

 

 

5.女子生徒へのアドバイス:鉄分の必要性

生理が始まると鉄分の消費量が大きくなるというお話をしてくださりました。


鉄が不足すると「疲れやすい・集中できない・顔色が悪い」などの症状がでる
レバーや赤身肉、ひじき、小松菜などを意識して取り入れることが大切
吸収を助ける「ビタミンC(野菜・果物)」と一緒に摂取すると効果的

 

 

 

6.保護者へのメッセージと家庭での工夫

子どもたちの興味・意欲は大人の声かけで大きく変わるというお話をしてくださりました。


例えば「今日は何を食べたい?」「おにぎり、持って行く?」といった日常的な対話が、「自分の健康を自分で考える力」につながる
無理に完璧を目指さず、「できることから少しずつ」が長続きのコツ

 

 

 ~体験活動~

 保健委員主催の「スプおにプロジェクト」に向けて、親子や近くの教職員や生徒同士で「スープジャー+おにぎりランチ」を考えよう!というテーマで、ワークを行いました。保健委員の食育授業やスープジャー・おにぎり調理実習、本日の西尾先生の講演等で得た学びを大いに生かして、計画を立てました。

 

 今まで使用した授業のプリント、保護者の知恵、GIGA端末の力、周りの人との情報交換で得た情報などから、親子でメニューを考えました。また、教職員も巡回し、母役、父役として生徒にアドバイスをしてもらっている光景も見られました。最後に代表の人数名に考えたものを発表してもらいました。

 

例)クリームシチュー(スープジャー)と焼肉おにぎり

〇スープとおにぎりの材料は、

 ・ほうれんそう、牛乳、人参、たまねぎ、鶏肉

 ・牛肉、焼き肉のたれ、白ご飯

〇工夫点は、

 ・クリームシチューを野菜具沢山にして、ビタミンがとれるように意識した

 ・牛乳を摂ることで2群を意識し、カルシウムを摂取できるようにした

 ・運動をしっかりしているため、筋肉をつけるためにタンパク質を多くとれるように考えた

〇行動計画として、自分で頑張ることは、

 ・自分で作る

〇家族にお願いしたいことは、

 ・買い物に行ってもらう

〇一緒に考えた保護者の一言

 ・このメニューは実現できそう

 ・炒めるのを手伝いたいと思います

  

この記事の続きは

 07/04(金)【保健委員会】第1回学校保健委員会「食育教室」③~参加者の声(感想)~

をご覧ください。 

07/04(金)【保健委員会】第1回学校保健委員会「食育教室」①~保健委員の発表~

  7月4日(金) 第1回学校保健委員会「食育教室」(夢サポ親子学習会)を開催しました。講師は今年で4年目となります 埼玉大学教育学部准教授  西尾 尚美 先生です。生徒・保護者からも教職員からも 毎年好評で、今年も附属中学校に今必要な栄養に関する情報や知識を的確に楽しくお話してくださりました。また、食育と歯・口の健康は密接な関わりがあることから、歯科に関する内容についても、この「食育教室」のタイミングで学びを深める機会としています。

 今回も生徒保健委員が事前の企画・準備を行い、生徒の力で学校保健委員会を運営しました。今年度は1年生(5・6限)対象と2・3年生(3・4限)対象の2本立てで学校保健委員会を開催致しました。2回に分けて行うことで、保護者の席を十分確保することができ、親と子が隣同士で一緒に学び、一緒にテーマについて考えるワーク(体験活動)を行うことができています。

 講演内容は学年の実態にあわせて異なる部分がありましたが、共通部分もありましたので、本記事では1つにまとめてご報告させていただきます。

  

〇埼玉大学教育学部学校保健学講座 准教授 西尾 尚美 先生

 免疫学を専門とされており、医学部での研究を経て、予防医学の観点から栄養学の重要性を認識されました。そのため、管理栄養士の資格も取得され、現在は免疫学と栄養学の両方の点から研究を行っていらっしゃいます。

 

生徒保健委員会の発表 ~生徒主体で取り組む「食」と「歯」の健康づくり~

 附属中学校では、生徒の健康意識を高めるため、保健委員会を中心とした食育活動や歯科保健活動を行っています。今回は、1年生から3年生までの保健委員が主体的に取り組んだ内容について、アンケート結果や分析して見えてきた課題と改善案(今後の取り組み)について、「食育」と「歯科」の2つのテーマに分けて発表しました。

 

 

【1】食育の取組

■ 食生活アンケートの実施:保健委員の生徒たちが、全校生徒を対象に昼食スタイルや栄養バランスに関するアンケートを実施しました。結果概要は以下の通りです。

 ・1・2年生では「弁当+学食」の併用が6割以上
 ・3年生では「弁当のみ」が約半数と、学年が上がるごとに弁当中心に昼食を摂る
 ・1年生の53%が「+ONEおかず(果物・副菜等の持参)」を実践
 ・「栄養と量が足りている」と自己評価した生徒は全体の約6割


■ 実践的な学び:「特別活動の食育授業」と「家庭科の調理実習」

 1年生では、「スープジャーで栄養を摂取しよう!」をテーマに、食材カードを使った授業とその授業の実践編として「スープジャー・おにぎり」の調理実習を行いました。

 

 ※保健委員が準備して授業を運営した食育授業(1~6群の栄養をスープジャーに取り入れるアイディアを班で協力して考えるワーク)についての記事は以下のリンク先から見ることができます。

 → https://kawaguchicity-jh.ed.jp/blogs/blog_entries/view/136/b9c99a084b15a3a2e7fa3f0f1b72c264?frame_id=282

 

 ※「サバとまスープ」「野菜ふりかけのおにぎり」などを班で協力して調理した「スープジャー・おにぎり」の調理実習についての記事は以下のリンク先から見ることができます。

  →https://kawaguchicity-jh.ed.jp/blogs/blog_entries/view/136/5083ca030175792a6a484fa6e5bad625?frame_id=282

 


■ 全校で取り組む「スプおにプロジェクト」を企画!

 「スープジャー+おにぎり」で第3群(緑黄色野菜)・第4群(淡色野菜・きのこ類)を補うことを目的に今後保健委員会主催のプロジェクトを行う計画をしています。家庭とも連携し、日常的な栄養改善をめざす取組みのため、保護者の協力が必要不可欠です。


 
【2】歯科保健の取組

■ 歯みがきアンケートの実施:保健委員の生徒たちが、全校生徒を対象に昼食後の歯みがきに関するアンケートを実施しました。結果概要は以下の通りです。

 ・昼食後歯みがき率は1年生35%、2年生51%、3年生30%と課題あり
 ・昼休みの友人との会話が弾んでしまうことで、歯みがきの優先順位が低くなっていることが要因と考える


 

■ 実践的な学び:「標語・ポスターコンクール出展」と「歯と口の健康フェスティバル参加」

 

 川口市歯と口に関する標語・ポスターコンクールに作品を出展しました。

※標語・ポスターコンクール出展についての記事は、以下のリンク先から見ることができます。

 →https://kawaguchicity-jh.ed.jp/blogs/blog_entries/view/136/05149af1301aff85614c3ee02428965e?frame_id=282

 

 川口市歯と口の健康フェスティバルに参加しました。

※歯と口の健康フェスティバル参加についての記事は、以下のリンク先から見ることができます。

 →https://kawaguchicity-jh.ed.jp/blogs/blog_entries/view/136/fd4fa642216db152d850d1dac04d87ab?frame_id=282

 

■ 歯科プロジェクト「~なーす犬の成長日記~」を企画!

 朝・昼の歯みがきでキャラクターが成長するクラス対抗ゲームを計画しています。この方法でプロジェクトを行うのは初の取組です。楽しく歯みがきを習慣化することを目的としています。


 

この記事の続きは

 07/04(金)【保健委員会】第1回学校保健委員会「食育教室」②~~専門家のご講演~

をご覧ください。

 

 

03/18(火)【保健委員会】第6回学校保健委員会「性に関する教室(3年)」③

 

この記事は「性に関する教室(3年)」② の続きです。

 

 

 

~生徒の感想~

・ネットや教科書だけの性に関する知識を頭に詰め込んでいても、将来生きていく上で大切なことは十分に学べないと思った。実際に助産師さんや子育ての経験のある人等、専門家に話を聞くことで新たな考えを広めることができると感じた。

・性に関する話はタブーにされがちだが、自分や周りの人も大切にするための必要な知識であり、このように教えてもらえる機会があることがすごくありがたい。

・男性は生理については関係ないと思っていて、今まであまり学習に積極的な気持ちになれなかった。しかし、今回の学校保健委員会で、女性の権利を守るために男性も学ぶことが必要だと感じることができた。

・避難所における生理用ナプキンの配布対応について考えるワークをやって、実際に日本で起きた問題を知り、とても驚いた。生理について、男性があまり知識がないことは仕方のないことだが、無理解によるトラブルを避けるためにも、女性としてもやはり男性にも知っておいてもらいたいことだと思った。

・自分は女性で自分自身の体に起きていることなのにもかかわらず月経について理解が不十分だった。新たな知識を身に付けることができたので、自分の身を自分で守るためにしっかり頭に入れておきたい。

・性のことは周りに相談しにくいので、正しい情報を得ることができて良かった。改めて周りの人を傷つけることがないように行動していこうと思うことができた。

・将来パートナーができて困っている場面に遭遇したとしたとき、正しい知識や対処法を男性も知っていなければ不安にさせてしまうと思った。女性が感じる負担は男性が肩代わりすることはできないため、気遣っていくことが大切だと思った。

・性感染症の知識や対処法、赤ちゃんの生まれた直後の様子など、気になっていたとしてもなかなか恥ずかしくて人に聞いたり、調べたりはできなかったので、学校保健委員会で性に関するお話を聞くことができて良かった。将来の不安が少し軽減した。

・助産師という専門家の知識や経験から遠回しな表現ではなく具体的に学ぶことができたので、より自分事として捉えることができた。

・産婦人科について、どんな診察をされるかがよくわからなくて、怖いし恥ずかしいと思っていたが、何か困ったらすぐに頼りたいと思った。

・間違った知識のままでいたら相手を傷つけてしまったり、周りに冷たい目で見られてしまったりすると思った。だから正しい知識を身につけて、相手を尊重できるようにしたい。

・この前子宮頸がんワクチンを打ってきたばかりだったので、年間に多くの人が子宮頸がんで亡くなっていることを知って、ワクチンでの予防の重要さを改めて認識できた。接種するにもメリット・デメリットがあるのでこれらをよく知った上で打つ打たないを選択することが大切だと思った。

 ・今まで性に関する話は恥ずかしい気持ちが出てしまい、丁寧に学んだり、お話を聞けたりしていなかったが、今回の講演を聞いて大切なことだと気づいたので、これからは真面目に向き合っていきたいと思った。誤った知識や考えをもって行動してしまうことの方が重大な問題であると考えを改めることができた。

 

~教職員の感想~

・赤ちゃんの心拍の映像や生まれた直後の赤ちゃんの映像を見ることができて、とても貴重な機会だった。自分の心臓に手を当てて、赤ちゃんの心拍と大きくなった自分自身の心拍を比較する体験は「新たな生まれたての命が一生懸命に生きようとしている」ということを感じることができ、自身の命の重みを感じる良い機会になったと思う。

・私が中学生の時、このような性に関する講演を聞く機会はなかった。この中学生の時期に知ることによって、これからの人とのかかわり方や異性との距離感を意識することができ、相手を尊重した行動をとることができるので、このような機会があることは素晴らしいことだと思う。

 

~講師の感想(卒業生へのメッセージ)~

 デリケートであり少し難しい内容もある性の問題をどのようにお伝えしたらわかりやすいのか、先生方と打ち合わせを重ね準備をしました。当日は皆さんとても真剣に講話を聞いてくださりありがとうございました。後日、皆さんの感想や質問も拝見させていただき、皆さんがたくさん学んでくれたこと、正しい知識の引き出しを増やす機会となったこと、そしてたくさんの方が助産師の仕事にも興味を持ってくださったこともうれしく感じました。皆さんとの学びの機会をいただき、私自身もとても学び多き一日になりました。このようなご縁と機会をいただき本当にありがとうございました。これから皆さんは高校生になり、さらに大きな集団に入っていきますが、ご縁を大切に自分も周りも大切にして楽しい高校生活を送ってくださいね。

 

~附属中学校養護教諭より 性に関する情報を得る方法・川口市立高等学校電子図書館の紹介~

 性に関する正しい情報を得るための1つの場所として「川口市立高等学校電子図書館」を紹介。

 もちろん性に関する情報以外の書籍もある。IDとパスワードは生徒1人ひとりに配布済み。GIGA端末やスマートフォン等、ブラウザ(ネット上)で2週間借りられる。本を持ち歩くことをせず、人の目を気にせずに落ち着いて読むことができる。

 本校の保健室(附属中学校・全日制高等学校)でも性に関する情報を提供しています。もちろん直接相談に来ても大丈夫です。このお手紙「ほけんだより」は学校保健委員会終了後に生徒へ配布しました。これをきっかけに性に関する情報を家庭で共有したり、保護者に身体の悩みを打ち明けてみたり、お付き合いする人ができた時にお互いが心地よい関係を気付けるようにするためのツールとして使ってみても良いかもしれません。

 

 

-お礼-

 今回は生徒・教職員・講師で実施する学校保健委員会でした。このHPを通してご報告とさせていただきます。

 この会をもちまして、年6回を予定していた学校保健委員会を全て計画通り実施し、終了することができました。来年度も学校保健委員会の様子をこのホームページに掲載する予定ですので、引き続きご覧いただけたらと思います。ご参加いただいた生徒・教職員・保護者・講師・地域の皆様、今年度1年間の学校保健活動のご理解・ご協力に感謝いたします。来年度も引き続き、ご協力の程よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

 

03/18(火)【保健委員会】第6回学校保健委員会「性に関する教室(3年)」②

 

 

※この記事は「性に関する教室(3年)」① の続きです。

 

 

~講師より ご講演(一部抜粋)~

・性に関することはとてもデリケートなものであり、考えや行動を間違えてしまうと大きな問題になることもある。無知でいることは自分も自分の周りの人もパートナーも簡単に傷つけることに繋がることもあるため、皆さんの頭の中の知識の引き出しを一段増やしていただく機会にしていただければと思う。

・性には様々な考えがある。自分が自認したい性と戸籍上や生物学的性には違いがある人もいる。性の対象相手が必ずとも男女とは限らない。生物学的な性、社会が求める性、性自認、心の性、戸籍上の性、性表現等、性には様々な視点がある。性に関する考え方、捉え方は個人差があり、あなたがあなたらしくいることが大切である。性の多様性を理解し、相手の考えやその方のありのままを尊重することが人とあたたかな関りを持つうえで大切なことである。

 

・ お互いを理解し、関わっていくためには、自分や相手を守るための正しい知識を身につけることが必要である。性的表現のある漫画や動画等は消費者の興味や興奮を掻き立てるために過剰な表現をしているものが非常に多い。現実世界の性的表現や接触を行う時と同じではないこと、作られたものであることを理解し、そのまま行動してしまうと相手を傷つける可能性があることを理解しておく必要がある。

 

 

・個人差がありますが、女性の70-80%が生理痛やPMS(月経前症候群)で症状(頭痛、腹痛、腰痛、倦怠感、貧血、眠気、気分の落ち込み、イライラする感情が沸いてしまう 等)を感じており、特に思春期の女性に多いと言われています。思春期の女性に多い理由としては、まだホルモンバランスが安定していないことや、症状に対しての対処がうまくできないということも原因である。

・ 症状の軽減方法として、①薬を使わない方法→自分の心と身体のリズムを把握し、自分に合った気分転換方法、リラックス方法を知る。健康な女性であれば月経は1ヶ月に一回(28~35日周期)で訪れるが、規則的な周期で来ているか、出血の量はいつもと比べて多くないか、少なくないか、生理痛は前回と比べてどうか等、月経中や月経前の自分の心と身体にじっくり向き合ってみる。②薬を使う方法→痛み止めの処方をすることが一般的な方法。他には漢方治療もある。ホルモンバランスをコントロールし、症状のコントロールをするためにピルを処方することもある。これらの対処方法をする際はメリットとデメリットを把握したうえで利用することが大切である。産婦人科に相談すると良い。

 

 

・もし性感染症になってしまったかも…と思った場合は、治療は医療機関でしかできないため、速やかに医療機関への受診が必要。将来、妊娠に影響する場合もある。感染が心配な場合には、保健所で無料の性感染症検査を受けることができる。パートナーと受診することが必要で、女性は産婦人科、男性は泌尿器科へ受診する。自分自身を守れるのは自分だけ。予期せぬことを避けるためにも自分を守る術を正しく知り、しっかりと自衛をすることが大切。

・望んでいないタイミングで妊娠したかも…と思ったときには、早めに産婦人科を受診する。相談できる窓口として妊娠SOSという窓口もある。妊娠はあなた自身の命に関わることでもあり、あなたを守るために誰でもよいので、信頼できる大人に必ず相談すること。

 

 

・HPVワクチンは子宮頸がんの予防のためのワクチンとして、国も積極的な接種の呼びかけをしている。子宮頸がんを予防することは、将来子宮をなくす女性を減らすことや、将来の妊娠出産のリスクを減らすことに繋がる。子宮頸がんにより手術を受けた女性の妊娠は早産を起こしやすくなる場合がある。また、妊娠中に見つかった場合には積極的ながん治療ができなくなるため、赤ちゃんの命を守るか、自分の命を守るのかという厳しい選択を強いられることもある。男性も関係ない話ではなく、男性も子宮頸がんワクチンを接種することで中咽頭がんや将来のパートナーの子宮頸がん予防につながるため、男女問わず皆さんに知っておいてもらいたい。自分やこれから大事な人ができたときに、その大切な人を守れるように行動してほしいと思う。ワクチンを接種する際はデメリットも把握したうえで、利用することも大切である。

・産婦人科はプライバシー保護をしっかり行っており、診察の順番で呼ぶときも名前で呼ばずに番号で呼ぶようになっている。診察室では、お腹からの超音波検査を行うことができる機械がおいてあったり、その方のお子様やご主人も先生と一緒にお話しできるようにしたり、一緒に赤ちゃんの成長を超音波で見られるようになっている。恥ずかしさや、抵抗感をなくせるように膝にかけれるタオル等も準備し、プライバシーの配慮を心がけている。中高生くらいの人が受診するときは、おなかに超音波を当ててみる検査をすることが多い。

 

 

・子供を持つということは、子供を産んで終わりではない。人を1人育てるということは、時間、手間、お金、体力、周りのたくさんのサポートが必要となる。安心して家族を作り、共に生きていける環境を整えることがとても大切である。

・出産は生き物にとって一番生命の危機がある時と言われている。赤ちゃんのお母さんも命をかけて出産をする。出産をしたお母さんの身体は80歳の方が事故をした時と同じくらいのダメージを受け、産後半年でやっと妊娠前の身体に戻ると言われている。そのくらい大きなダメージがある中で育児がスタートする。そんな大変な仕事をやり遂げて、みなさんも元気にここまで大きく育っているということである。

 

・困ったときには相談先がこのようにたくさんある。あなたの情報があなた以外の人に漏れることは決してない。こういった相談場所は、個人情報保護法という法律の下で仕事を行っており、個人情報を漏洩した場合には罰せられる。安心して相談して欲しい。

 

 

 

~スペシャルゲスト サプライズ登場~

〈新米パパインタビュー〉

 特別ゲストとして新米パパ(8か月の1児の父)をお呼びしました。本校職員(学年主任)の 片山優佑先生です。生徒にはサプライズとして登場していただきました。もう一人サプライズゲストとして、8か月のお子さんも登場していただきました。生徒は驚きと喜びの様子が伺えました。

 お子さんはたくさんの人数がいるなれない会場で不安そうなお顔をされていましたが、パパにだっこされて安心しているためか、泣くことなく終止、お利口さんでした。最後の方はニコニコ笑顔も見られました。会場の参加者は笑顔あふれ、癒されている様子でした

講師(助産師)と新米パパとのインタビュー形式でお話をお伺いしました。

妊娠中の奥様のご様子やどのようなことに気を遣いながら生活をされていましたか?

 まず自分自身が月経の体験(生理痛体験)をしました。男性に分からない女性の大変さや辛さを理解したいという思いからです。運動部の顧問として、練習時に励ましの声掛けとして「頑張れ」と言ってしまいますが、部活動時もそれ以外の時も、女性に配慮をすることや考え方を改めようと思うきっかけにもなりました。

 また妊婦体験もしました。まず足元が見えず、靴下を履くのも大変でしたし、階段も怖く、座るのも怖い。日常で当たり前にできていたことがすべて大変であるということを感じました。

 つわりもあって、食事の時に気持ち悪くなってしまったりする様子もありました。

 すべてを理解することは難しいのですが、できるだけ女性・妊婦を理解しようと努めることができました。大変なこともありましたが、妊娠期間中の10か月を良い意味で楽しんで乗り越えました。

 

お産は立ち会われましたか?お子さんが生まれた時、どんな気持ちになりましたか?

 立ち合いました。生まれた瞬間はまず、自分が気付かないうちに自然と涙が出ていました。なんの涙なのかを後から振り返ると、赤ちゃんの「オギャーオギャー」という泣き声から、生きようとする一生懸命さに感動しました。子供がおなかにいる10か月間、妻がいろんなやりたいことを後回しにしながら、子供最優先ですごく大変な時期を過ごしたことに感謝の気持ちが出てきました。言葉で表せないような複雑な感情が出て、涙したと思っています。

 他には、医療現場で助産師さんがとても助けてくださり、親切に最後まで携わってくださり感謝しています。

 

育児がスタートし、どんなことが日々大変で、どんなところに喜びや楽しさ、幸せを感じますか?

 大変なところは今まで難なくできていた移動がスムーズにいかないことです。ベビーカーでバスや電車を乗る時に、エレベータの場所が分からなかったりして困った事がありました。トイレでおむつを変えようと思った時に、いまだに男性が入れないエリアにおむつ替えスペースがあって、困ったこともありました。また男性が入れる授乳室もまだまだ少なくて、どこでミルクをあげたらよいのか困ってしまうこともありました。日常生活で出かけるときにまだ困るところがあると感じています。

 喜びや楽しさ、幸せは、日々の何気ないところにあります。何気ないただの食事でも子供の笑顔が見られたときなどです。寝て起きた時に「呼吸しているのだろうか?生きているんだろうか…」と不安になって子供の様子を見ることもあります。最近つかまり立ちをするようになり、後ろにのけぞって倒れて頭打たないだろうか…と考えたり、それくらい、子供のことは常に心配してしまいます。

 子どもは「自分にこんな感情を抱かせてくれるのか…」とか、「自分にこんな思いをさせてくれるのか…」という経験をさせてくれる存在です。無限の愛情をくれます。

 

 

 

この学校保健委員会の続きは

 03/18(火)【保健委員会】第6回学校保健委員会「性に関する教室(3年)」③

をご覧ください。

 

 

 

03/18(火)【保健委員会】第6回学校保健委員会「性に関する教室(3年)」①

 

 3月18日(火)進学準備講座1日目の1・2時間目 第6回学校保健委員会「性に関する教室」を開催しました。対象学年は3年生(卒業生)です。講師として、かわぐちレディースクリニック  助産師 白鳥志帆 様 をお招き致ました。今回の学校保健委員会は進学準備講座ということで、附属中学校から全日制高等学校へ進学する準備期間でもあります。そのため、中高連携保健教育の一環として、全日制高等学校の養護教諭も会の運営に携わり、講師紹介や体験活動(導入)を行って頂きました。

 卒業したのにもかかわらず、保健委員3年生はこれから残り3年間を共に過ごす仲間のために、会の運営準備や当日の会の進行、会終了後の感想アンケートの回収まで、最後の最後まで気を抜くことなく、附属中保健委員としての最後の仕事を頑張ってくれました。

 

~全日制高等学校用語教諭より 講師紹介~

・白鳥志帆 様

・2児の母 子育てとお仕事を両立されている。

・小学校3年生ときに命の授業を受けて、助産師になることを決める。

・大阪府看護師専門学校と助産学校を卒業。

・大阪府堺市の総合病院に1年半、大阪府門真市の産婦人科に3年勤務。

・現在、かわぐちレディースクリニック勤務。

・昨年度から附属中学校の「性に関する教室」の講師を務めてくださり、全日制高等学校の性教育講話も行って頂いており、中高連携保健教育に貢献してくださっている。

  

 ~生徒保健委員会より 性に関する事前アンケート結果報告~

 卒業前に実施した事前調査「性に関するアンケート」の結果を報告します。

・附属中生は恋愛に関して興味関心が高く、恋愛時における男女の心の違いについて知りたいと思う人が多くいました。

・また保健体育の授業で学んだ知識の中で、自分のこととして身近に考えたり、イメージがつきにくかったりしたため、理解しにくかった性感染症や予防についても知りたいと思ってる人もいました。また、将来のために知っておきたいものとして 月経中のケアやサポート方法、月経周期の数え方、PMS(月経前症候群)の対策や治療方法について知りたいという人が多かったです。また妊娠の過程や出産までの期間の母体や赤ちゃんの変化、妊娠出産時のケアやサポート方法について知りたいという人も多かったです。

・附属中生は「特定の相手と親しく交際したいという気持ち」になった際、「一緒に遊びに出かけたり、二人だけでお話をしたりしたい」という気持ちになる人が多くいました。少しまだ恥ずかしさがあるのか、関わり方が難しく感じているためなのか、相手や自分の心を傷つけることを恐れているのか、理由はそれぞれですが、「そばにいて顔を見ているだけでいい」と思う人もいました。一方、「手をつないで歩いてみたい」と積極的な気持ちの人もいました。交際に関しての考え方が多様であるということが分かります。

・附属中生は性に関する情報の入手先は ①学校の授業 ②インターネット(公的機関以外のSNSやコラム等)③友人 と答えた人が多くいました。

 今日の学校保健委員会で自分の得ている情報や情報の入手先が適切かどうかを、専門家の正しい知識と経験と照らし合わせながら考える機会にしてもらえると良いと思います。

 

~全日制高等学校 養護教諭より 体験活動~

 性にまつわる自分たちの権利や社会状況や構造を知ったうえで、意思決定をしたり、自分たちの権利保障について意見表明したりして、自他の幸福を実現していくための手助けをすることも性に関する教育の目的でもあります。

性に関する教育は性に関する知識だけに留まらず、望ましい人間関係の形成やライフプランなども含む「在り方生き方」を学び、考える機会です。

〈体験活動〉

 みなさんが避難所運営のスタッフだったとします。避難所の物資の発注や配布を担当する職員が全員男性で、男性の上司が「生理用品は一人2個ずつにしましょう」と提案しました。避難所運営における生理用ナプキンの配布方法は次の3つのうちで考えると、どれがいいと思いますか?

 ①「一人何個ずつ」と一人あたりの数を決めて配る。

 ②トイレットペーパーやティッシュなどの備品と同じところに置いて欲しい人は職員に一声かけるようにする。

 ③トイレなどに設置して自由にとれるようにする。

 

 自分の心の中で考えをまとめたり、周りと考えを共有したりする時間を取りました。

 

 しかし、大切なのはここで正解を出すことではありません。月経に関する正しい知識を身に着け、女性やトランスジェンダーの方の尊厳を守るためには何が最善かということを、皆さん一人一人が考えることが大切です。

 男性が女性の身体のこと、月経や妊娠出産不妊を理解することが、女性の尊厳を守ることに繋がります。それは家族やパートナーという近しい関係性にとどまらず、避難所の例からもわかるように、社会的な視野においてもです。

 

この学校保健委員会の続きは

 03/18(火)【保健委員会】第6回学校保健委員会「性に関する教室(3年)」②

をご覧ください。

 

 

 

 

02/05(水)【保健委員会】第5回学校保健委員会「救急法講習会(2年)」③

 

 

  ※この記事は「救急法講習会(2年)」2の続きです。

 

 

~生徒の感想~

 ・今回の学校保健委員会で知識の確認をすると共に救命リーダーとして友達に救命方法を教えることができてよかったです。私は消防局で「普通救命講習Ⅰ」も受講したことはあったのですが、曖昧になっていた部分を正確に思い出すことができました。人の記憶というものは忘れやすいと思うので、これからも定期的に普通救命講習を受けていきたいです。もし人が目の前で倒れていたら率先して救命活動を行いたいです。この会を企画して下さった保健委員のみなさん、川口市消防局の皆様、本当にありがとうございました。

 

・実際に傷病者に遭遇した場合、慌てたり不安になったりして何をしたら良いのかパニックに陥ってしまうことがあると思います。今回の学校保健委員会はそのような事態が目の前で起きた時、正しい行動を起こせるように実際遭遇しそうなシチュエーションを想定した練習ができたので、とても良い体験だったと思います。またAEDの使い方を習ったことで、いざという時に他の人よりもスムーズ使用し、周りの人に指示をすることも出来るのではないかと思いました。今回身に付けたことは忘れないようにします。

 

 

 

・今回の救急法講習会で、命の重さを改めて感じた。人生で初めて救命体験をした正直な感想としては「疲れた」だった。胸骨圧迫はだんだんと腕が痛くなり、AEDは使用手順を初めて知ったこともありと身体的にも精神的にも疲れがあった。しかし人の命はそれ以上に重く、一筋縄では助けられないということを感じた。助ける知識がないと倒れた人を前に何もできないので、今回の講習会を受けることができてとてもよかった。いざ、救命が必要な状況になったとき、すべてが講習会のとおりにいくとは限らないが、少しでも正確に行動できるように今回学んだことを忘れずに生活していきたい。また自宅に近いAEDの場所を家族内で共有したり、友達との話で少しでも話題に出したりするなど自分以外の人にこの経験を伝えていきたい。

 

・今回の保健委員会を通して、救命の正しい知識を得ることができた。そして初めて意識の確認〜AEDの流れを体験した。練習と分かっていても、いざ一人でやる順番になると、次の行動を忘れてしまったり、やらなければならないことを飛ばしてしまったりしたことがあった。今回このような機会があってとてもよかったと思う。実際に救助をするときは、いったん頭を整理して冷静になることが大切だと考えた。学校保健委員会後、家族と自宅周辺にあるAEDの場所を確認した。思ったより身の回りにたくさんあったことに驚いた。今回の講習の内容を忘れないようにして、いざというときに迅速かつ冷静に行動できればいいなと思った。

 

・AEDの使い方は「AEDを開けば書いてあるからわかるだろう。」と思っていたが、このような講習を受けていなければ、いざというときに使うのは難しいと感じた。今後は学んだことを生かし、命を救う行動ができると思う。

 

・一次救命処置を学んだことを通して、人を救助するにはたくさんの人の協力が必要ということを学ぶことができた。また、救助の連鎖についての理解も深められた。これまで「もし人が倒れたら」など、考えたことがなかったが、今回詳しく何をすればよいのかを反復して学ぶことができたため、人が倒れたときに何か行動を起こせる自信がついた。この救急法講習会を毎年実施して、行動に移せる自信がある人を増やしていくべきだと思った。

 

~教職員の感想~

・救命リーダーの皆さんは学校保健委員会の1週間前くらいから昼休みに保健室で一次救命処置の流れを確認し、初めて学ぶ同級生に一生懸命スキルを率先して伝授することができていました。とても頼もしく感心しました。救助に携われる人材がどんどん増えることが本当に素晴らしいことだと思います。附属中生は川口市内全域から登校してきているため、救命スキルを身に付けた人が市内広範囲にいるということが素敵なことだと思います。

 

・生徒たちは一生懸命でした。先行して受講していた救命リーダーたちがいてくれたおかげがあると思います。学年の先生方も一緒に参加していただいて感謝です。

 

 

~消防局職員の指導助言・感想~

 とても真剣に取り組むことができていました。今後皆さんは救助に携わる人になってください。本日は講習でしたのでAEDを使用したら、パットを外して片付けをしましたが、実際現場でAEDを使用した場合は絶対に剥がさず、電源も入れっぱなしにして、そのまま救急隊員に引き継いでください。もし傷病者が意識を取り戻したとしても、再びレベルがダウン(意識の低下や心停止等)になってしまうケースもあります。再びショックが必要になることもありますので、そのままの状態にし、傷病者の変化に気付けるように声をかけ続けたり、会話をしてあげたりしてください。

 本日は90分間の講習会でしたが、川口市消防局では夏に更に内容を充実させた、ジュニア救命士の講習(3時間)をやっています。ぜひチャレンジしたい人はホームページを確認し、応募して消防局に来てください。

 

~授業前後アンケートの結果~

 講習会前後で「人を助ける行動をとる自信の有無」について、アンケートを実施しました。講習会前は41%の人が「自信がある」と答えていましたが、講習会後は92%に増加しました。

 

 

~救命入門コース受講証について~

 学校保健委員会終了後に、80名生徒全員に「救命入門コース受講証」を1人1人に贈呈しています。ぜひご家庭でも話題に挙げ、学びやスキルを共有してもらえたらと思います。

 

 

 

~救命救急コーナーについて~

 現在、保健室の中に救命救急コーナーがあります。今回の講習の復習でぜひご利用ください。去年受講証を取得した3年生の先輩も練習に来ていました。来年受講証を習得予定の1年生でも大歓迎です。学期末(3月末)まで設置予定です。教職員も保護者の皆様もぜひお気軽にお立ち寄りください。

 

-お礼-

 今回は生徒・教職員・講師で実施する学校保健委員会でした。このHPを通してご報告とさせていただきます。今後も実施の様子をこのホームページに掲載しますので、ご覧いただけたらと思います。日頃から学校保健活動のご理解・ご協力ありがとうございます。