保健室より
06/04(火)【保健委員会】1年生特別活動「食育授業」
学級活動「栄養バランスを考えた食事への第一歩~学食メニューから考えよう~」を1年生の各クラスで実施しまし
た。この授業は附属中学校開校1年目から毎年行っている授業です。過去にこの授業を実施したことのある2・3年
生の先輩保健委員が昼休みや専門委員会の時間を利用し、1年生保健委員に準備・運営方法を伝授しています。
◎1年生保健委員が主体となって以下のことを行いました。
①アンケート調査から集計・分析をし、文字やグラフにまとめる。
②健康課題を明確にし、生徒全体で共通理解できるようにスライドにまとめ、授業内で発表する。
③授業内でグループワークの運営や発表時間の管理をする。
④今後の予定をお知らせする。
保健委員は保健キャラクター「なーす犬」のお面をかぶり、寸劇も交えながら楽しく問題提起をしてくれました。授業を運営している保健委員も、クラスの生徒も微笑みのある楽しい授業が展開されていきました。
附属中学校の生徒が昼食を摂る方法として、弁当持参・学食・自動販売機の3つの方法があります。附属中生は多くの人が学食を利用したことがあることが分かっています。栄養バランスを意識して食事を摂っている人が多い傾向にありますが、全く何も考えず、おなかを満たすことだけを考えている人もいるということも分かっています。
学食の人気メニュー ラーメン・カレーライス・メロンパン・唐揚げ丼 の4つメニューを教材とし、それぞれのメニューから摂取できる栄養についてグループで考えました。
その後、足りていない栄養を補うための『+ONEおかず』をGIGAパソコンや家庭科の教科書を使用してグループで考えました。発表をわかりやすく伝えるツール(食材カード)をホワイトボードに貼り、発表準備をしました。
4つの学食メニューには6つの食品群のうち
2群:牛乳・乳製品・小魚・海藻 3群:緑黄色野菜 4群:その他の野菜・果物
が不足していることが分かりました。
一昨年度・昨年度に埼玉大学と連携して実施した食物摂取頻度調査の結果によると、
① レチノール(ビタミンA) ②鉄 ③カルシウム ④ビタミンD
が附属中生の90%の人が不足していることが分かっています。グループで『+ONEおかず』を考える際に①~④の栄養についても考えて食材を選ぶことができているグループもありました。
~この授業の生徒の感想~
・今までは自動販売機や学食のメニューでおなかいっぱいになればよいと思っていた。今後は栄養バランスを整えやすいお弁当持参を増やし、学食メニューを選ぶときも不足している栄養がなるべくないように選択していきたいと思った。
・親が毎日弁当を作ってくれるから、自分は昼食について考えなくてもよいと思っていた。しかし2群と3群が足りていないと思ったので、3群のトマトやニンジンを入れてもらえるように親にお願いしたり、校内の自動販売機で2群のヨーグルトや牛乳を購入したりして、栄養バランスを整えたいと思った。
・食べるものにはどのような栄養が入っているかを考え、好きなものばかりを選ばないようにしようと思った。どの食材に何の栄養が入っているのかわからないものがあるので、これからの家庭科の授業でしっかり学び、小学校の時に食べていた給食の組み合わせを思い出して意識していきたい。
・自分の昼食は健康的なものだと思っていた。小学校で学んだ三大栄養素ではなく、中学校家庭科で学ぶ6つの食品群で考えると3群と4群が不足していることが分かったので、自分でサラダやフルーツを用意してみることを今日から心がけたいと思う。
次回の家庭科の授業では調理実習を計画しています。この授業の学びを生かした実習です。足りない栄養を補うおかず『+ONEおかず』を自分で作ることができるスキルを学ぶ機会となります。今回の学びを今後の本校での昼食時や日常の食事メニューを選択する際に生かしてもらえたらと思います。