2期生

03/29(水) 【1学年】人権感覚育成プログラム

埼玉県の教育委員会から「人権感覚育成プログラム」が出されており、その中から今年度実践した2つを紹介します。

 

1つ目は「多様性の尊重と共生」「コミュニケーション」の視点からのプログラムです。

グループを組み、大富豪に似たカードゲームを行います! ただし、”終始無言”です。

1位抜けと最後まで残った人がそれぞれ両隣のグループへ移動します。

 

グループごとに配布したルールは、実は少しずつ違っていて…

第2ゲームで隣のグループに移動した人は… 「このグループは勘違いしたルールでプレイしている?」「自分たちが間違っていた?」「自分が間違っていると思われてしまう」「言葉で伝えることができない」など、抑圧を感じます。

移らずに新メンバーを迎えた人たちは… 「この人のグループは勘違いしたルールでプレイしたのかな?」「ルールを伝えたいけど、言葉は使えない」「とりあえず見て覚えなおしてもらうしかない」など、できれば自分たち側のルールに統一したいと思います。

 

「言葉でうまく伝えられない」「別の場所から来た少数派」というのが、特に外国出身の人が移り住むときに共通した状況です。

生徒たちは、何とかルールを伝えようとしたり、しばらく無難なカードを出してルールを推測したり、使えない「言葉」をポロっと使ったり、苦闘しながらも楽しく活動していました。

 

 

 2つ目は、「平等と公平・公正」の視点からのプログラムです。

条件の違う人達が全く同じ自転車を使っている絵、それぞれの体格等に合わせた自転車を使っている絵を見比べて、平等と公平の違いを認識しました。

 

次に、3人の兄弟妹がお金を出し合い買ったケーキを公平に分ける、という活動を行いました。

年齢や出した金額など、条件はすべてのグループが同じでしたが、分け方はグループによって違いました。

 

生徒は、「それぞれの状況について考えるとよい」「できるだけ全員が納得するのが大事」「絶対という正解はなさそう」など、公平・公正に社会や集団のルールをつくり、運営する大事さと難しさを考えていました。

 

さまざまな人権課題を解決していくには、人権が損なわれていることに気づける知識と、それを是正しようとする実践力が必要です。よりよい世の中を築く社会の一員が、附属中から育っていくことを願います、